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Soccer Review

ワイドな攻めとコンパクトな守り

2010年南アフリカワールドカップ日本代表の岡田監督がスローガンとしていた「接近・展開・連続」という言葉は、「コンパクトな守りとワイドな攻め」と同義だろうと思います。

問題はコンパクトな陣形とワイドな陣形をいかにスムーズに切り替えるかという事ですが、逆に考えれば、スムーズな切り替えを可能にするような陣形・戦術を考える必要があるということです。

そのための一つの回答が、「サイド攻撃とディフェンス3」で述べた、サイドを重視した戦術です。攻守いずれの場合においてもボールをなるべく早くサイドへ運ぶようにし、サイドで攻防を行うようにするのです。

なぜならボールがサイドにある時の方が中央にある時よりも、攻守の切り替わる時に布陣を大きく変える必要がないからです。

攻撃から守備に切り替わった時、まず敵のパスコースをサイド方向のみに限定してボールをサイドへ持って行くようにします。このパスコースを限定するためだけのディフェンスにはボールを奪取するためのディフェンスほどには人数をかける必要がありません。そして、ボールをサイドへ追い込んだ時にボールを囲い込みます。ボールがサイドにあると、ラインより外側へはボールを出せないので必然的にパスコースは限定されます。そのためボールを囲い込みやすくなります。

そのため、サイドへボールを持って行けば、中央で奪取するために必要なほどのコンパクトな布陣は必要でないわけです。

サイドでボールを奪い、ディフェンスからオフェンスに切り替わった時に素早くワイドに展開すると大きなチャンスを得ることができます。

この大きな展開は多くの場合サイドチェンジ、あるいは前方のオープンスペースへのフィードになります(あるいは直接クロスボールを入れてゴールを狙うという選択肢もあります)が、中央でボールを奪ってからワイドに展開するよりもサイドでボールを奪って逆サイドへ展開する方が比較的容易に行うことができます。

なぜなら、ボールを奪取した時、ボールがサイドにあると、やはりパスコースは限定されますが、奪ったボールを大きく展開するという意味においては、中央から左右のサイドへのボールよりもサイドから逆サイド方向へ向かうボールの方が、狭い視野で幅広いパスを出せることになります。つまり、パスの出し手から見れば、比較的狭い視野の中で中央から逆サイドまで何人かの選手を確認でき、その中から最適な選手を決めて、そこへパスを出せばよいわけです。

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